『流星の絆』はドラマにしやすそうだな
ドラマ観てからだと先入観出て原作楽しめないから始まる前に友達に借りてきた。
いつも通りの東野圭吾だった。
最初の伏線を最後の最後で回収する。
すばらしいね。
きっと推理もの好きな人は「こんなの後だしジャンケンみたいじゃん」とか言うんだろうけど、
東野圭吾の話ってそういう所を楽しむんじゃなくて、人間の愚かしさとかそういうのを出してきて、
「ね?どう思います?この行動は正しいと思いますか?間違ってますか?」
って投げかけてくる感じが面白い。
今回は功一が探偵役となったわけだけど、
「冷静で知識があって頭が良くて」って、完璧な人間のように描かれながら、
実際は結構抜けがあったってことが後々わかる。
「功一の盲点はここですよ」って最後に書かれてわかる感じ。
そういうところが面白い。
あと、今回は文章の良さって言うよりも、話の流れが面白かったから映像化しやすそうだなって思った。
白夜行のドラマは、「キャラクター」を外側から作ってる所が面白かったのにそれが全くなくて初めのシーンで見限ったけど、これは全く別ものとして観れそう。
静奈は戸田恵梨香だっけ?って思いながら読んでみたんだけど、結構しっくり来たし。
あと、全く共感できないキャラとかが出てこなかったり、最後の終わり方も他の話よりドラマっぽいとことかも映像化の違和感なさそう。
ただ、逆を返すと、気持ち悪さとかそういうのが少なかったのが残念。
悪意 とか容疑者Xの献身とか後味の悪さも東野圭吾作品読む楽しみになってるので。
そういう意味では他の作品に劣るかな。
さっくり読むにはちょうど良い話です。
かなり盛り上がって「もう終わりそう!」ってドキドキしてるのに本の残り見てみるとまだ1/3くらいあって「おぉ、まだ結構あるな」ってなった。
前半の詐欺技術の話も結構面白くてそれが長く続くのかなと思ったら、
案外早く本題に入ってく感じで「あれ?もう本題?」ってなったんだけど、後半が結構色々動くからだったのね。
静奈の心の動きと、それを見守るちょっと頼りない泰輔の感じが好き。
講談社
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